平成17年度第1回三宅島調査20(速報) 平成17年4月27日 東京都島しょ農林水産総合センター 大島事業所 目 的:三宅島において、磯根漁業の産業重要種であるテングサの着生状況調査を行い、漁業者に情報を提供する。今回は、噴火後最も回復しており、テングサのなかで最も高価である三宅島北東部のオオブサ漁場を中心に調査を行った。 調査日:平成17年4月19日(火) 調査地点:三宅島北東部のオオブサ漁場10地点 調査項目:オオブサの0.5m2枠取り調査(1×0.5m枠)によって着生量を把握し、調査地点毎に作柄評価を行った。評価基準はA級(着生量1,000g以上/m2)、B級(着生量500g以上1,000g未満/m2)、C級(着生量500g未満)とした。また、枠取りでサンプリングした藻体10本の藻長を計測し、平均値を算出した。 調査結果: ・各調査地点の概況を図に示した。漁場@〜Gの水深3m以浅のオオブサ(アラメ)はいずれも広範囲に群落を形成しており、噴火後、順調に回復していると考えられた。 ・オオブサの藻体は付着物が少なく、品質は全体的に良好であった。 ・オオブサの藻長は岸に近いほど長い傾向がみられ、岸近くが平均197mm、沖側が平均136mmであったが、全体的にはやや短かった。 ・目視観察では、オオブサ群落は岸に近いほど着生量が多く、沖側の方が少ない傾向であった ・オオブサ群落より少し深い3〜4m付近の平坦な岩上では、ほとんどの場所でオバクサの群落がみられたが、藻長は短く、藻体にはサンゴモが付いており質は良くなかった。 ・特に、DオオネとEアカアナが最もオオブサ群落の範囲が広かった。 ・昨年9月の結果と比較すると、オオネとアカアナでは1m2当たりの生育量は今回の方が多いが、オオハシでは昨年の方が多かった。今回オオハシは波浪が高く、昨年着生が良好な場所で調査出来なかったためと考えられた。 ・オオハシと三池ハマナカでは、水深6〜10m付近も調査したが、マクサ、オバクサがわずかにみられただけで、着生状況は良くなかった。 ・今回の結果から、島北東部のオオブサは十分漁業を行えるまでに回復していると考えれた。 |
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表1 オオブサの漁場評価
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※漁場評価:Aは1u当たりの生育量が1,000g以上 Bは1u当たりの生育量が500g以上1,000g未満 Cは1u当たりの生育量が500g未満 |